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素朴の中に華麗な文様 知花花織

 経浮花織と縫取花織


知花花織は、模様が縦方向に連続して浮く経浮花織(たてうきはなおり)と、経糸を数本すくいハナ糸を織りこむ縫取花織(ぬいとりはなおり)があります。

琉球藍で染められた紺地に絣や格子柄の組合せ。

紋様は紅白の浮模様という伝統的な木綿織のスタイルも保ちながらも天然染料で染色した絹糸や、加工糸を使った色鮮やかな製品も作っています

 
織りの種類や模様


経浮花織(たてうきはなおり)

 

縦浮花織

平織の地組織に紋糸が経方向に加わります。

 

縫取花織(ぬいとりはなおり)

 

縫取花織

平織りの地組織にハナ糸を織り込みます。

 

飛びハナ(経浮花織)

 

緯浮花織

緯糸を2段以上織り込んで浮かせ表した紋様。

点ハナ(テンハナ)

 

点花花織

緯糸を1段おきに紋糸を浮かせて表した紋様。


 織機の特徴


二重千切り

 

二重千切り

地糸と紋糸を別々に巻取り仕掛けます。

 

フック

 

フックに掛ける

紋糸の通った綜絖枠を持ち上げフックで固定。緯糸を織り込み紋様を表します。

 

天然染料Natural Dye


染料・糸(げっきつ)

染料・糸(月桃)

染料・糸(桜)

染料・糸(琉球藍)

染料・糸(福木)

沖縄の土地で育まれた植物から生み出される天然染料によって、糸はさまざまな沖縄の色に染め上がります。

沖縄の天然染料に使われる主な植物は、
琉球藍、福木、ヤマモモ、グール、ゲッキツ、シャリンバイ、想思樹、月桃、椎の木などで、これらの染料となる植物は、今も地域に残る「知花城址」周辺などの山林より採取さてています。
 
 

●青色系

琉球藍

春・秋に茎葉を刈り製藍された藍玉を染色に使います。主に本部町伊豆味で栽培さ れています。甕に藍玉と泡盛や水飴などの養分とアルカリ剤を加え発酵建てをおこない染色します。

●黄色系

福木

 海岸付近の屋敷の防風や防潮林として植えられています。
樹皮や枝などが染料となります。

●赤褐色系

オキナワサルトリイバラ

 茎の刺にサルがひっかかる、の意味があります。果実は経1センチほどの球形で赤く熟します。地下茎から茶褐色系の染料がとれます。

シャリンバイ

枝先にたくさんの白い花が咲き芳香があり、果実が黒紫色に熟します。樹皮や枝、根に多量のタンニンを含んでいます。

●その他

月桃

初夏に穂状の花序から先端に赤味を帯びた白い花を咲かせ、秋には球形の赤い実をつけまる独特な香りのする植物です。根で橙色を帯びた桃色に染まります。茎や実でも淡い桃色に染めることができます。